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2009年11月

素晴らしい介護スタッフを見つけた

 老人介護事業所「あさひホーム」を富山市北代に開業した2003年4月のコラム「あさひホームで出会った話」で、グループホームの楽しいおじいさんTさんについて紹介した。その後も、ホームをご利用になるお年寄りやそのご家族に関して見たり聞いたりして嬉しく思った話(参考/2003年9月コラム、2004年2月コラム)また、介護スタッフについての私の自慢話(参考/2004年6月コラム、2005年1月コラム)などをコラムで取り上げてきた。昨年の1月のコラムでは、私自身の夜勤体験について書いてもいる。 
 今回はこれまでのように、あさひホーム運営での直接的当事者であるご利用者やご家族、そして、お世話をする介護スタッフなどの朝日ケア職員に関しての話題ではなく、言ってみれば第三者的立場の人の話を書こうと思う。 
 「当事者」とか「第三者」という言葉を使ったのは、朝日建設での最近の社内会議で、事故分析するときの分類方法の一つの「第三者災害」について意見交換し、それに関連して「第三者とは当事者以外の者を言うのだ」と説明をしたりしていたので、このコラムの内容なら、ここでもこれらの言葉を使えると思ったのだ。 
 朝日ケアでは、毎月末に「あさひホーム」(北代)と「あさひホーム吉作」の責任者が集まって運営会議を開催しているが、報告や協議の後、参加者一人ひとりに発言を求めている。その9月の運営会議で、実に感動的な報告を聞いた。北代のデイサービスのMチーフからの、呉羽小学校の女子児童がホームを訪ねてきたときの話であったが、後日読んだ報告書「チョットいい話」に内容が詳しく書いてあったので、以下に原文のまま紹介したい。( )は、私が挿入 


 呉羽小学校の総合学習の一環で、将来なりたい職業の先輩にインタビューということで、6年生のNさんとお話しさせて頂きました。小学生にも分かり易いように簡単な言葉を使うか、(それとも私の)思いをそのまま伝えるか迷いました。しかし、不慣れな状況の中で必死に伝わってきた彼女の熱意に感銘し、後者を選びました。 
 彼女に、お客様の接遇、私の小学生時代に思っていた夢、あきらめ転向した時のことなどなど質問される中で、「仕事をしていてうれしい瞬間は?」の問いに、「なんかなんか、皆さんの顔が笑っていたり、包みこむ空気がなんかいい感じの時。分かるかな」と答えると、彼女は「なんか分かる。私が4年生で(授業で)あさひホームに定期訪問に来ていた時、楽しくてそう感じて、将来なりたいなって思いました」と共感しました。 
 小学6年生でなりたい職業が介護士ということで、友達からは「えらいね」、「地味」、「ふーん」との反応らしく、孤独のようにも見受けられました。最後に私が彼女の夢を聞くと「あさひホームで介護士として働くことです」。素敵な出会いでした。

 
Mさんからこの話を聞いた時、私の鼻がツーンとし、改めて「チョットいい話」での報告を読んで、ウルウルとなってしまった。 
 国でも地方自治体でも失業者対策として、慢性的な人手不足の介護業界に失業者を振り向ける施策を講じているが、私は最初からこんな施策はダメだと思ってい。2007年6月のこのコラムで「介護職に必要な3K」を書いたが、介護の仕事では、「共感力」、「協調性」、「向上心」の3つのKが絶対に必要な資質であると考えている。介護事業を始めてからこれまでの6年余の間に、多くの人がいろんな理由で辞めていった。振り返ってみれば、辞めることになった原因で一番多いのが、このいずれか、あるいは複数を持ち合わせていなかったことにあると断言できる。だから、この3Kを持ち合わせない人に、いくら2級ヘルパーの資格を取らせて介護事業所に送り込んでも長続きするわけが無いと思ったのだが、案の定、この施策が成功したとのニュースは聞こえてこない。
 「第三者」である呉羽小学校6年生のNさんの言葉から、私は彼女が3Kを持ち合わせていると感じ、「素晴らしい介護スタッフを見つけた」と心からうれしく思った。そして、「あさひホーム」や「あさひホーム吉作」にやって来る「第三者」の方たちに、ホームで「当事者」であるお年寄りと介護スタッフのそのままの姿を、突然の訪問であっても隠し立てすることなく見て頂ける、そんな運営をすることが、優秀な介護スタッフの採用とその延長線上にある経営の安定につながると思った。 
 10年後くらいに、Nさんの夢を是非ともかなえたい。

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