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2001年2月

米山奨学生の選考面接試験

 私は、昭和61年に富山西ロータリークラブ(以下RC)に入会し、平成9年に富山みらいRCに移籍した。これまでの14年間いろいろの委員会に所属して活動し、富山みらいRCでは2代目の会長も経験した。
 ロータリーとは、地域内の理想にもえる堅実な実業家、専門職業人の中から1業種1人の会員を選び、週1回のクラブ例会出席によって、各種職域人の交友を通じて地域社会へのより多くの奉仕の機会を得ようとはかっているものである。1905年にアメリカで誕生し、現在163の国家に3万弱のクラブがあり、会員数は約118万人、日本では1920年に当時三井銀行の重役であった米山梅吉氏が東京でRCを創立し、現在クラブ数約2300、会員数約12万人である。そして、国際ロータリーという国際組織のもと日本には35の地区があり、富山県と石川県の各単位RCで2610地区を構成している。今年度(2000.7.1〜2001.6.30) 私はこの2610地区のロータリー米山記念奨学会委員会の副委員長を務めており、7月からの次年度は委員長を務めることになっている。また、昨年度は、富山みらいRCが世話クラブとなった、富山大学で遠藤周作を研究していたロシアの女子学生マリアさんのカウンセラーを引き受け、正月に自宅に招いたりした。
 このロータリー米山記念奨学会とは、はじめ東京RCのプロジェクトとして発足したもので、日本ロータリーの創始者米山梅吉翁の逝去にあたり、その偉業を記念したものである。奨学金授与の対象は主として東南アジア諸国からの私費留学生で、現在日本の大学(主として大学院)に在学している学生に学資の補助(学部課程月額12万円、大学院課程月額15万円)を行なうものである。 現在、奨学生38カ国、1,097 名、累計奨学生93カ国、9,553 名であり、全国のRC会員の寄付金を財源として、奨学金を支給、援助する民間最大の奨学団体である。
 さて、去る2月3、4の両日、金沢と富山で2001学年度の奨学生の選考面接試験が実施され、次年度委員長の私も5人の選考委員の一人として面接試験を行った。当地区の奨学生の人数枠13人に対して学校推薦で、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学、金沢美術工芸大学、富山大学、富山医科薬科大学から25人の申し込みがあり、国籍は、中国15人、韓国4人、ロシア連邦2人、台湾、ベトナム、アルゼンチン、バングラデシュ各1人であった。
 面接試験の前に、事前に郵送されてきた25名分の奨学金申込書と「私の家族」と題する日本語の作文に目を通した。年齢は25才〜39才で、母国で会社で働いたり大学で講師をしていたという経歴の持ち主も多く、どの学生も日本では文字通りの苦学生であった。授業料はほとんどの学生は全額免除で、月額7万円ほどの私費外国人留学生学習奨励費(今年の3月で打ち切り)を受けていて、その他にアルバイト(新聞配達、大学の助手、ウエイトレス、肉屋での運搬など)で月額2〜6万円の収入であったが、中には新聞配達のアルバイトでの4万円の収入だけで2万1千円のアパートに住んでいる学生もいて、どうやって生活できるのかと思った。
 面接ではアルバイトのことも尋ねたが、新聞配達で月6万円の収入を得るため朝は午前3時に販売店に行き、この冬は雪の中4時間歩いて新聞を配ったという37歳の学生もいた。指導教員の推薦文を読む限りでは大半の学生は学力も優秀で、中には「日本人学生で対抗できるような人は残念ながらいません」というコメントのある学生や、母国の大学卒業時に全学で一人大学総長賞を受賞したという学生もいた。作文でも、皆さんしっかりとした字を書き、内容も父母や兄弟への感謝にあふれた作文が多かった。また、RCや米山奨学金制度についての質問に対し、すらすらと答える学生もいて、彼らのこの奨学金の受給に対する並々ならぬ思いを感じ、思わず目頭を熱くした。全員の面接を終え、直ちに5人の選考委員の点数を集計し13人の合格者を決定したが、日本語の能力に若干問題がある学生もいたものの、全員を合格させたいというのが選考委員の偽らざる感情であった。
 学業はもちろん人間性にも優れた私費留学生を経済的に支援し、米山記念奨学会独自のカウンセラー制度などの交流を通してRC会員との親睦を深めることで奨学生が正しく日本を理解し、母国に戻り日本のことを正しく伝えてもらい、母国の発展に寄与してもらうことが、アジアの平和、世界の平和のために重要であると思う。そのために7月からの新年度、私は委員長として奨学生のお世話をすると同時に、地区内の各RCの会員にもっと沢山の寄付をお願いして回らなければいけないと思っている。さらに、私自身も2回目の寄付をするために小遣いから計画的に積立てしていかねばならないと思っている。 
 

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