本文へ移動
朝日建設株式会社 本社地図
0
5
1
7
9
8

2004年12月

家庭教育について考える-2

先月号に引き続き、家庭教育について考えたい。
 12月22日に開催される全国縦断リレーシンポジウム富山大会での、「次世代育成支援のために働き方を見直そう」というパネルディスカッションのパネリストを引き受けた。私が富山経済同友会教育問題委員長を務めていることからの出演依頼であったが、自分の知識や能力を深く考えもしないで、いつものように二つ返事で引き受けた。10月初めのことであった。
 このシンポジウムを富山県が開催するのは、次の経緯からである。
○平成17年4月1日から施行される「次世代育成支援対策推進法」により、一定規模以上の一般事業主においても行動計画を策定し、その旨を届け出ることが義務付けられた。そこで平成16年度において、事業主等を対象に、次世代育成支援のための働き方の見直しや、仕事と育児の両立支援の必要性等に理解を深めてもらうために、国も支援して全国5か所程度でシンポジウムを開催することになり、富山県も名乗りを上げたのだ。
 コーディネーターは、富山短期大学幼児教育学科助教授の宮田徹さん、私以外の3人のパネリストは、労働者代表として日本労働組合総連合会富山県連合会事務局長の安東誠さん、子育て中の母親としての立場から、子育て支援ネットワーク「ぽぽプロジェクト代表の竹内華子さん、そして、男女平等社会推進の立場から高岡市男女平等推進センター所長の野村乙美さんである。私は経営者代表としての出演であり、なるほどチラシの肩書きは、朝日建設株式会社代表取締役社長であった。
 12月初めの事前打合わせ会で、午前中に「仕事と子育ての両立応援キャッチフレーズ」入賞作品選考・決定を行った。317点の応募作品からリストアップされた35点について、コーディネーターとパネリストで選考作業を行った結果、最優秀作品に「育てよう 子どもの未来 職場でも」が選ばれた。私も入賞候補のひとつに選んでいた作品であったが、応募者は富山市の19歳の女子大生だった。"職場でも"の"でも"が効いていると選考委員のお一人からコメントがあったが、私も同感である。教育問題委員会が企業単位で行っている「家庭教育フォーラム」は、富山経済同友会の会員企業の従業員に、未来を担う子供たち(次世代)を育成するための家庭教育の大切さについて理解を深めてもらおうという趣旨で始めたものであり、相通じるものを感じたのだ。
 午後は、パネルディスカッションの進行について協議した。主催者である富山県商工労働部労働雇用課からのプロジェクタ資料に、ノルウェーの少子化対策としての、「パパ・クオータ制度」があった。これは、親の育児休暇期間のうち4週間は父親が取らなければいけないというもので、男性の育児休業取得率は、導入前の1993年が5%未満だったのが、導入翌年の1994年は42%、2000年は82%となっているとのことであった。また、育児期の夫婦の育児時間等の国際比較で、日本の父親が育児や家事に当てる時間が世界でも突出して少ないというグラフもあったが、教育問題委員会としても考えるべき課題のひとつではないかと思った。それは、先月号で紹介した富山親学(おやがく)フォーラムで、明星大学の高橋教授が「外国では教育者としての親を支援する。日本では労働者としての親を支援する。」と言われたのを思い出したからだ。教育に限らず育児や家事も、次世代を育成するという意味では、「働き方を見直す」時にも親を労働者ではなく教育者としてとらえるという視点を持つことが大切だと思った。これは、パネルディスカッションで私の意見としてしっかり述べたい。
 ところで、最近のニュースで、日本の生徒の学力がこの数年で目に見えて低下したことが国際的な調査で判明したと大きく報じられた。私は、中でも読解力の低下を特に危惧する。それは、「読み、書き、そろばん」と、読むことが最初に来ているのは、「何を学ぶにしても、書いてあることを読んで理解することが基本」と考えられたからではなかろうかと思うからだ。「読解力の低下は、本を読む時間が少なくなっていることも反映していると考えられている。日本の児童の半分以上は読書の習慣がないことが分っている。」という記事を読んだ。子どもが読書の習慣を身につけるには、子どもが小さい時に親が子どもに本を読んでやることがとても大事だと思う。私が今回パネリストを引き受けたからには、当社の社員が、家庭教育のひとつとして子どもとの読書の時間を作ることが出来るようにすることも、経営者としての責任ではないかと思っている。 
 
TOPへ戻る