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2005年12月

再びリストラについて

 2001年7月のこのコラムのタイトルは「リストラ」であり、小泉首相の「聖域なき構造改革」が、この月の29日が投票日であった参議院選挙の大きな争点になっていた。
 このコラムで、私はリストラという言葉を体質改善や構造改革と良く似たニュアンスの言葉としてとらえていると語り、コラムの最後に、「建設産業に身を置く私であるが『公共事業の見直し』は日本国民として理解でき、小泉首相の公共事業の見直し、聖域なき構造改革』は日本の再生にとって必要だと考えている。そしてそれが公共事業依存体質の当社にとって死活問題になることが明らかだからこそ、当社の『リストラ』を止むことなく続けることが必要なのだ。従来の発想から抜けきれず、現状で良しとする人にとっては『リストラ』を痛みとしか感じないだろうけれど。」と書いた。
 同じ7月の賞与メッセージの最後には、「この2、3年が企業が勝ち残れるかどうかを決定付ける時期であり、当社の体質改善を図るチャンスとも言えます。『お客様の満足』を追求し、地域に必要とされる『厳しいけれど、温かい会社』であれば勝ち組みに入れます。」と書いている。
 この時から4年が経過した今年、小泉首相が国民に郵政民営化の是非を問うた9月の衆議院選挙で自民党が圧勝し、今年の流行語大賞の一つに、「小泉劇場」が選ばれた。
 一方今月末に決算期を迎える当社の決算は、過去最高の売上げで特別賞与に加え社員にパソコン貸与もできた2000年の好決算から5年にして、惨憺なる結果である。
 この理由は明らか。2000年は国体開催があってピークの売上げを計上したが、公共事業依存体質の当社にとり、翌年以降の厳しさは国体開催の数年前から容易に予測された。そこで、当社の体質改善を目指して毎年のように以下のような改善行動をとってきたが、熱意や執着心が足りず、成果がまだ十分に出ていないと言うことだ。
 2002年4月、民間工事の受注拡大を図り、富山、八尾オフィスに専属の民間営業担当者を3人ずつ配属した。2003年には現場担当者の原価管理意識を変え、結果としての原価低減を目指して原価管理システムを改革した。原価管理を財務管理(経理業務)から切り離し、また設計との対比も加え、設計予算⇔実行予算⇔実際原価の対比を従来の金額ベースだけではなく数量ベースで、しかも誰でもパソコン上で現場担当者と同時進行で見ることが出来るようにしたのだ。技能職社員の意見を反映させるため、技能職社員の施工検討会への参加も実施した。昨年は5月から10月まで、土木部技術職社員の原価管理意識を根底から切り替えるために、東京のコンサルタントによるCZ(クッション・ゼロ)プロジェクトを実践した。11月にはCZ予算の作成とそれに基づく工事管理を確実に実践すべく管理本部を立ち上げ、今年もCZ予算管理の定着のため、コンサルタントの力を借りながら路肩拡幅工事をモデルにCZ予算管理を実践している。
 生き残るための方策は一つだけ。これまでやってきているこれらのこと、そして来年4月から始める新しい賃金体系などを、成果が出るまでやり続けることである。
 一昨年北代資材置き場で老人介護事業所「あさひホーム」を開設した。ホームは2年目から地代や利息の支払いで当社の収益に貢献し、利用者の支持の元で3年目の今年は黒字転換している。運営理念を確認しながら、やるべきことをちゃんとやってきたからだと思っている。
 企業経営におけるリストラの本来の意味は、「解雇」ではなく「事業構造の再構築」である。辛いことがあっても「リストラ」し続けなくてはいけない。世のため人のために。 
 
 

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