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2006年9月

「だら坊主」たろ吉

 平成17年1月のコラムで紹介しているが、あさひホームのデイサービスフロアーでは、午後の時間に「頭の体操」が行われている。この「頭の体操」は、スタッフの一人のIさんの指導で平成16年4月から始まった。私はあさひホームで昼食をとった後、「頭の体操」の様子を時々見ているが、 Iさんとても真剣に問題に取り組んでおられ、いつも感心させられる。
  このIさんが「頭の体操」に加えて昨年新たに取り組んだのが、利用者さんと一緒に作る絵本だった。利用者さんの戦争体験の話に挿絵をつけた文字通り手づくりの絵本『それはまるで悪夢だった〜私の戦争体験記』が立派に出来上がった。 
  旧射水郡大島町では、平成6年8月にオープンした絵本館の開館記念として手づくり絵本コンクールを始めた。昨年の「おおしま手づくり絵本コンクール2005」に、あさひホームの手づくりのこの絵本を応募したところ、応募総数232点の中から入選作品27点の一つに選ばれるという快挙を成し遂げた。
 今年も「おおしま国際手づくり絵本コンクール?06」が行われ、8月26日(土)、大島絵本館で表彰式が行われた。今回は、海外6カ国8作品を含む計156点の作品が寄せられた。あさひホームから昨年に続いて応募した「だら坊主たろ吉」が、入賞作品17点の中の銅賞に輝いた。富山県内唯一の入賞だった。表彰式に行きたかったが、金沢での用事があって残念ながら叶わなかった。表彰式の様子は翌日の新聞記事や表彰式に同行したスタッフが撮ってくれた写真でうかがえたが、実際に会場に出かけ、あさひホームの関係者としてじかに感動を味わいたかったと、未だに残念に思っている。
 2年続けて受賞の今年、審査員の一人の富山国際大学教授高成玲子さんは、講評で「"だら坊主たろ吉"は丁寧に作られた作品である。各ページに展開する世界は、年齢を重ねることは思い出が豊かになることなのだとあらためて気付かせてくれる」と書いている。高成さんは、私の中学、高校の同期生であり、彼女に今回の2年連続受賞の話をしたら、どのようにしてこの絵本が出来上がったのかとても興味があると言われた。そこで、石川さんにそのことを尋ねたところ、「『だら坊主たろ吉』誕生までの道のり〜製作裏話〜」というレポートが届けられた。「だら坊主たろ吉」は以下のようにして作られたのだと知った。感心し、あさひホームの成長と新たな魅力を感じた。 
  ・平成17年10月末:来年も絵本を作ろう!丸田ホーム長から「次回はリレー式の話にしたら」と提案されヒントを得る。 
  ・ 平成17年11月〜平成18年1月:頭の体操の時間帯に「いつ?どこで?」ゲームで短文作りの練習。他の利用者さんと協力して文章を作っていくことの面白さに気付いていただく。
  ・ 2月:回想法を駆使して、お宮さん(神社)にまつわる思い出、昔の遊び、衣食住全般にわたり思い出していただき、話し合う。
  ・ 3月:子供のころに聞いたお宮さん、天狗の話、あるいは体験談(肝試しなど)について語り合う。お宮さん、天狗、河童が登場する昔話を重点的に朗読。
  ・ 4月中旬〜下旬:話の場面に沿って短文を作る。曜日ごとにリレー方式で文章にふくらみを持たせていく。題名「だら坊主たろ吉」に決定。 
  ・ 5月:身近な富山弁をふんだんに取り入れた文章が仕上がる。。絵を描く。登場人物、背景など一貫性を持たせるため、色を統一したり、予め準備した下絵を使って色塗りする。古川さんに題字、多田さんに化学式という具合に、できるだけ多くの利用者に参加していただく。 
   ・ 5月末:製本、表紙づけし仕上がり。 6月:絵本館に提出。 
★最後に、石川さんのコメント。 
「富山県一の名誉ある賞をいただくことができ、とてもうれしく思っています。同時に利用者さんの持っておられる能力の高さに触れることもでき感謝しています。今後も、学習療法を通して利用者さんの想像力、語彙力を豊かにする手助けができるよう努め、俳句、詩などにも親しんでいただきたいと考えています。」 
                     
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