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2009年10月

初孫誕生―その2―

 9月2日の未明、我が家の玄関内で、雌犬のハナが子どもを5匹産んだ。ハナは平成19年の9月末に生後2ヶ月あまりで老人介護事業所「あさひホーム吉作」にやってきて、日中はホームで介護助手として働き、夜は我が家の玄関前で寝ている。ハナはお転婆で、私や娘との散歩中にも、またホームからもたびたび脱走する(昨日10月18日にも脱走)けれど、誰からも可愛いとか美人とか言われる、優しく澄んだ目をした私の5人目の子どもである(親バカ丸出しですみません)。この子が私にとっての最初の孫を生んだのだ。出産の様子は、前月号のコラムの最後に次のように記している。


 2日の午前3時過ぎ、玄関横の寝室で寝ていた私に何か小さな泣き声が聞こえ、玄関をのぞくと産まれていた。4匹しか見えなかったが、よくよく見たら5匹だった。・・中略・・胎盤は食べてしまっていたが、最後に生まれたと思われる赤ちゃんの毛はまだ濡れていた。誰が教えるわけでもないのに一人で出産し、おっぱいを飲ませている姿に、思わず「頑張ったね、ハナ」と声をかけた。段ボール箱が窮屈そうだったので、コーナーを2箇所破って広げたり、蚊に食われないようにと電池式の蚊取り器を箱に入れたりしていたら、5時になっていた。この後の成長の様子は、来月号でお知らせします。親バカですね。【ここまで】

 
この日はそのまま起きていて、8時40分発の飛行機で東京にでかけ、仕事を終えて最終便の飛行機で富山に戻っており、9月2日は記憶に残る日となった。そしてあっと言う間に7週間が過ぎた。産まれたばかりの頃は私の手の親指と人差し指を開いた間隔、大人のハツカネズミくらいの大きさで、みんなブルドックのようなペシャ鼻の黒い顔。ピイピイと小鳥みたいな声で鳴き、目は開かず歩きもできずにひたすらハナのおっぱいにむしゃぶりついていたのが、2週間くらいで目が開き、よちよち歩きを始めた。今では体重も2kgを超えてワンワンと犬らしく吠え、ウゥッとうなりもし、グァオと鳴きながら取っ組み合いをしたり走り回ったりしている。ウンチも生まれたての頃はハナがなめて食べていたようだが、その内に鉛筆くらいの太さになり、離乳食を食べている今では私の人差し指ほどのウンチをする。可愛いポーズで出すウンチだが臭いは一人前で、見つけるたびに割り箸でつまんでビニール袋に入れてはいるものの玄関が臭う。そこで当社のユニバーサルデザイン室で取り扱っている「プラズマクスターイオン発生器」を購入した。抜群の消臭効果を確認できた。

 

 生まれてからは、玄関内に置いた2個つなぎ合わせた段ボール箱の中で、親子ともに一日中過ごしていた。しかし3週間目に入ると、高さ25cmほどの段ボール箱を乗り越えるようになり、どんどん体が大きくなってハナも窮屈そうになってきた。そこで、9月21日の祝日にカーマに出かけ、玄関前と玄関内で供用できる囲いを頭の中で設計しながら2時間近くかけて材料を選んだ。購入したのは、木製の格子状フェンス(ラティスフェンス)、2種類の大きさのCクランプ(万力)、コンクリートブロック、そしてL型金具と釘である。これらを組み合わせて作った囲いの広さは、玄関前が180cm×約125cmで、玄関内は180cm×90cm。いずれの囲いも高さは60cmだが、上手に格子をよじ登って出てくる子犬が現れた。登れないようにと内側にベニヤ板を当てたり、フェンスの上端にネズミ返しの様に板を当てたりと日々改良している。それでも玄関内の囲いでは、柵に突進して飛び上がり、上端に前足をかけて器用に出てくる子犬がいるが、それはクロスケ。 生後2週間目くらいに、次女が2匹に名前をつけた。1匹はオスのヤンタローで、やんちゃだからであり、もう1匹はメスのクマコで、毛が黒く他の4匹より顔の黒い部分も広くて熊みたいだからであった。その後、クロスケ(クマコと同じような黒っぽい毛のオス。ヤンタローよりやんちゃ)、オビコ(帯のような模様が腹にあり、足先も白くて足袋を履いたような帯びになっているメス)、ウスコ(毛が他の4匹より薄いメス)と、全員に名前がついた。
 子犬が産まれて面白い発見があった。それは、我が家の女性陣とりわけ妻が、子犬のことを話す時に「この人」と言うことである。雑誌や新聞のインタビュー記事で、ペットに犬や猫を飼っている芸能人が、「この子は3年前にやって来ました」と言い、動物病院の先生が「この子はミックスだから出産は心配いりません」などと言うのを聞いた時には若干の違和感があったが、子どものように大事に思っていることの愛情表現なのだろうと理解した。しかし妻が、「この人たち、大きくなったわね。特にウスちゃんが」とか、「4人はかたまって寝ているのに、クマちゃん一人離れて寝ている」などと言うのを聞くと、どこからそういう表現が出てくるのかと考えてしまった。小さい時に犬を飼ったことがなく、私の運動のためや子どもの情操教育のためにと犬を飼うことを提案しても賛成しなかった妻が、ハナを飼うようになって変ったように思う。私は、ハナを呼ぶときもハナのことを話すときも決して「ちゃん」付けしないが、妻は「ハナちゃん、ただいま」と呼びかけ「今日、ハナちゃんが・・・」と話す。娘たちにもその傾向があるが、妻や娘たちは、子犬たちの前世が人間だったと思っているわけではなくて、犬と意識しない感覚がきっと私よりも強いのだろう。
 子犬たちの内の4匹は、あと4週間もすればそれぞれ「あさひホーム」の介護スタッフや厨房の職員さんにもらわれていく。引取りの希望は5人以上あったのだが、全部いなくなってはハナがかわいそうだと、我が家に1匹残すことにした。妻達にとっては、「一人」残るということになるのだろう。子犬を「人」扱いしてくれる妻や娘に囲まれて、ハナは幸せだと思う。
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