7月のコラム「角川温泉運動会員」の最後の文章は、「これまで健康のため、そして、みっともない姿勢を治そうと色んなことをやってみましたが、長続きしたためしがありませんでした。しかし今度は、「93歳で、背筋を伸ばして元気一杯」というビジュアルな目標があります。今度こそ続けたいと思っていますが、12日(日)と14日(火)に出かけたものの、仕事がつまっていてその後6日間行っておらず、今日21日(火)も懇親会があるので行けません。しかし、懇親会の無い日は、午後5時を過ぎても9時、10時までだらだらと仕事をしていることが普通の私ですが、このセンターの営業時間が午後9時までなので、午後7時までに仕事を切り上げて出かければちょうどよい温泉運動が出来ると思います。会社と自宅の間の良い気分転換の時間にもなることでしょう。1年後に、「こんなに姿勢が良くなりました」というコラムが書けたらよいと思いながら、これにて今月のコラムを終了します。」でした。
今月は、その後はどうなっているかについて書きます。結論から先に書けば、またまた挫折しそうになったのです。
7月14日の3回目の後、7月は22、24、26日と3回行きました。8月は中1日から中4日の間隔で10回、9月も同じような間隔で10回、しかし10月は、19日(月)のプロジェクト会議、翌日から1泊の名古屋出張、そして22日(木)から25日(日)まで4日連続の飲み会で7日間行けなかったことがたたって8回、そして先月11月は22日の日曜日と23日の祝日には行こうと思えば行けたのに行かず、24日(火)までに行ったのは6回、25日(水)から28日(土)までは時間が取れませんでしたが、29日(日)も億劫になって行きませんでした。そして今月12月は、午後7時を過ぎても仕事が終わらない日が多く、5日連続の忘年会もあったりして、11月25日以降1回も行けずに3週間が経過し、思うように時間が取れないということで、止めようと思うようになってきました。
しかし、この理由を強力に後押ししているのは「つまらない」なのです。たいていの会員は1時間くらい利用していますが、私はまずプールの中を7分間ほど歩いてからジェット水流を腰や肩に当て、気泡風呂の後に5分間サウナに入って30分間で切り上げます。しかしその30分間でも、一人黙々と運動するのが何ともつまらないのです。
「角川温泉運動会員」を止めようという気持ちがどんどん強くなってきたものの、12月の最後のほうだけ利用するとしたら会費はどうなるのか気になり、18日にセンターに電話して尋ねました。(【補足】参照)回答は、25日以前の利用なら1日240円の日割りで月末までの日数分の会費、26日(土)からだと無料とのことでした。12月30日からは休館なので、電話した翌日以降29日までの11日間の内、私の利用可能な日をチェックしたら7日間ありました。そうすると、直近の利用可能な20日から29日までは、7日間の利用ですが10日分の会費で240円×10日=2,400円支払うことになり、26日から29日だと、3日間利用できて無料ということになります。そうなると現金なもので、健康のことを考えるなら20日に2,400円払って年内7回利用すべきなのでしょうが、20日からではなく26日から再開しようという気になりました。
しかし、「つまらない」は解消されていません。今後のコラムで、どのようにして「つまらない」を克服し「角川温泉運動会員」を続けているか書けたら良いと思っています。
【補足】
角川介護予防センターの会費は、入会月のみ開始日から月末までの日割り計算(1日240円×月末までの日数)となります。
私が世話人代表(支部長のような役目)を務める「新老人の会」富山支部では、今年度の活動として、「新老人の会」の会長である日野原重明先生(現在104歳)の著書「日野原重明 101歳の金言」をテキストに、7月から隔月で読書会を行っています。
「新老人の会」は、財団法人ライフ・プランニング・センターの理事長として「よく生きる」ことを追求してきた日野原重明先生(現在、一般財団法人聖路加国際メディカルセンター理事長、聖路加国際病院名誉院長)が、シニア世代の新しい生き方を提唱し、この「新老人運動」に賛同する方々の集まりとして、2000年9月に発足しました。
当支部は2007年(平成19年)3月に設立され、2009年(平成21年)4月から私が世話人代表を務めています。2011年(平成23年)9月のこのコラムで、9月9日に高岡文化ホールにおいて行った“「新老人の会」会長 日野原重明先生 百歳記念講演会「生きがいをもとめて」”の開催の経過を振り返っていますが、この講演会の後に入会者が大きく増えて会員数が88名にまでなりました。しかしその後は退会者が続き、本年10月末現在、全国に10,265名の会員を擁する46支部の中で、当支部の会員数は48名で下から2番目に甘んじています。
この6年間、私なりに当支部の活動を模索し、会員向けのピアノコンサート、元ファッションモデルで東京本部の会員さんによる講演会「さっそうと歩きましょう」、音楽療法講演会「健康と音楽の力」や、一般公開講座「赤ちゃんに音楽を」(講師:「新老人の会」長野支部世話人代表 中澤弘行さん)を開催しました。また、新潟支部や石川支部が主催した日野原先生の講演会に誘い合わせて参加もしましたが、いずれも単発の活動であり、支部会員相互の結びつきを強めるまでには至りませんでした。
そんな問題意識から、今年3月に開催した富山支部世話人会で私は、今年度の活動として会員が定期的に参加する茶話会のような催しを行ったらどうかと提案したところ、4月の世話人会で、元中学校の先生の松井さんが、私の提案を発展させた読書会の企画を説明され、その場で7月4日(土)に富山駅の北にあるアーバンプレイス14Fの日本橋「俵屋」で行うことに決めました。テキストは、私が日野原先生に「読書会のテキストは何がよろしいでしょうか」と尋ねた時に答えられた「日野原重明 101歳の金言」とし、「新老人の会」本部に依頼して著者割引で購入しました。
そして第1回読書会が7月4日(土)に16名の会員の参加で行われ、第1章「自分を輝かせるために」に書かれている5つの文章、「遺伝子を目覚めさせる」、「人生は「吸う」より「吐く」、「人生を10年で区切る」、「リトリートのすすめ」、「いのちの光を与え合う」を、5人の会員で読んだ後、それぞれに感想を述べました。ほとんどの参加者は70歳後半から90歳近くであり、「父親は自分が生れる前に戦死し、世話になった母親は95歳で今も元気。他人との出会いと孫の成長が楽しみ」、「長生きするためにプールに通っている」、「日野原先生のような洗練された文章は書けない」、「本を選択する時の基準は、?表紙、?はじめに、?おわりに(あとがき)です」など、それぞれに味のある感想でした。私は、「今年が会社の創業75周年なので、100周年に向けて、私の現在の年齢68歳を10年区切りで歩みたい」と話しました。
第2回の読書会は、9月26日(土)に会場を高岡の大野屋に変えて16名の参加で、第2章「健康を維持するために」の「5つの習慣をもつ」、「呼吸は息を吐く」、「うつぶせ寝で疲れ知らず」、「ブロッコリーは長寿野菜」、「歯は健康のもと」を読みました。「小さい頃は痩せっぽちだった。11歳違いの弟をおんぶして通学し、食糧不足で友達におにぎりを分けてもらうなど、辛い思いをした。今は栄養に気をつけ、お宮と地蔵堂の上がり降りをして健康に努めている」や、「毎朝お経をあげているが、途中で切らないように心がけている。お坊さんに長生きする人が多いのは、息を吐くことが多いから」、「うつぶせ寝で腰痛がない」などの感想があり、私は「朝の犬の散歩の時、日野原先生がされているように、吐いて、吐いて、吐いて、吸うことと、うつぶせ寝にトライしてみます」と述べました。その後の散歩では、4回で息を吐き切ってから次に肺一杯に吸っていますが、うつぶせ寝にはなかなか慣れることができません。
第3回目は、11月14日(土)に再び俵屋で10名の参加で、第3章「悔いのない一生にするために」の、「いのちは巡る」、「いのちを存分に使う」、「朽ちて実を結ぶ」、「死をクリエイトする」、「運命はデザインできる」を読みました。「運命はデザインできる」に共感する人が多かったのですが、この文章で日野原先生は「東日本大震災と福島の原発事故に遭遇した日本が、この災害を受身の運命とせず、復興に向け前向きに、共に歩もう!という想いで、私は「運命をデザインする」という言葉をつくったのです」、そして「新たな運命の芽は、身近な場面にあるものです。あとは、あなたがそれに気づき、どうデザインしていくかなのです」と書いておられます。とても力強く前向きな気持ちに皆さん感服しました。
毎月のように本部から退会者を知らせるメールが届きガックリしているのですが、新たに始めたこの読書会のお陰で、1ページも読んでいなかった「日野原重明 101歳の金言」を読み始められ、私より年長の先輩方々の話を聞けることは、ずいぶん幸せなことだと思っています。何事もやってみることですね。
8月から毎月3回各回3時間ほどの時間をかけて、コンサルティング会社の(株)タナベ経営指導の下に、「経営理念・ビジョン作り込みプロジェクト会議」を行ってきて、10月30日が第9回目の最終回となります。メンバーは、私、D業務本部長、O営業部長、A総務部長、M工事部課長、そして第2工事部のA主任と、タナベ経営の大川常務、千馬(ちば)チーフコンサルタントの8名です。
最初に取り組んだのが経営理念の刷新でしたが、9月2日の第4回プロジェクト会議で確定し、私から9月第1週の各部門朝礼で説明しました。
これまでの経営理念は、私が勉強会で学んできたことを土台にして新入社員教育で語ってきた経営に関する私の考え方を、ホームページを立ち上げた際に、経営理念を載せなければいけないだろうと考えて、メモ的にまとめたものでした。
以下に、刷新前と刷新後の両方の理念を記しますので、見比べ、読み比べてください。
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刷 新 前
・ 建設工事を通して世の中の役に立つ(ふるさと富山を発展させる)
・ 人は経費ではなく資源
刷 新 後 ( )の後は理念の解説
1.朝日建設は、建設事業とその関連事業を通して世の中の役に立つ。
そして、ふるさと富山を発展させる。
(1) 世の中の役に立つとは、周りを楽にすることである。
「働く」=端(周り)を楽にすること。
(2) 建設事業とは物を作ることだけでなく、地域住民の安心・安全を
確保する除雪や災害対応等の活動も含んでいる。
(3) この理念の実現には、継続的な利益が必要である。
※ 建設事業の中には、住宅改修を含む
※ 関連事業の中には、合材製造販売、福祉用具販売・レンタル事業
を含む
2.朝日建設は、人を経費ではなく成長する資源と考える。
(1) 経費とは、減らさなければならないもの。
資源とは、資産として価値を高めていくもの。
(2) 従業員を大切に思い、会社は成長する機会を与える。
1) 成長目標の明確化(キャリア計画、目標管理、人事考課)
2) 人財育成の実施(人間的成長、能力向上、資格取得)
3) ヤル気の出る処遇(賃金体系、福利厚生)を実現する。
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いかがでしょうか。プロジェクト会議では、私が理念にこめた想いを語り、それを当社のメンバーがタナベ経営の助言を得ながら積んだり崩したりして完成させましたが、大きな違いの第一は、1番目、2番目ともに「朝日建設は」と主語を入れ、責任の主体を明確にしたことであり、第二は、2番目で「人は成長する資源」として、社員に限らず全ての「人」に対する見方・考え方を示したことです。そして第三が、読んだ人の理解を深めるために、それぞれの理念に解説(タナベ経営では“翻訳”と言っているが、私は“解説”と改めた)を設け、理念の実現のための方法も示したことです。
手元の電子辞書スーパー大字林には「経営理念とは、企業が経営活動を展開する際に指針となる倫理・信念・信条・理想のこと。その内容は社是・社訓などの形で成文化されていることが多い」と書かれていましたが、私は、経営理念とは、企業あるいは社長がどんな事業を、何を大切に考えて展開するのかを示すものだと思います。そう考えると、社会貢献を謳わない理念は無いでしょうから、どこの会社の経営理念も似たようなものになりがちです。そこに、解説の必要性があるのだと考えます。
10月11日(日)の北日本新聞の2面下段に、当社の創業75周年の広告を掲載しましたが、広告の左上のキャッチフレーズ「社員一人ひとりの成長が会社を成長させ、街を豊かにする。そう信じて、歩みつづけます。」は、経営理念の2番目からきていますし、右下の文章の中ごろにある「私たちは、「建設事業を通して、世の中の役に立つ」という経営理念のもと、ふるさと富山の風土と向き合いながら歩んでまいりました。建設という仕事は、地域と住民を支える安全で快適な生活環境を提供する仕事。ただ橋や道路を造るだけでなく、維持したり、除雪や災害時の復旧など多岐にわたっています。」は、経営理念の1番目からくるものだと気付かれることでしょう。
今回のプロジェクト会議は経営理念の刷新を終え、3年後の平成30年を見据えての経営計画の策定中です。この経営計画は、「営業利益1億円 “1”、売上高20億円 “2”を平成30年 “3”に達成する」として、「VISION 1.2.3」とネーミングしています。数字的には厳しいものがありますが、創業75周年を機に刷新した経営理念を地道に推し進めることで、必ず達成できると信じています。