70歳

2017.01.01

今月の2日に満70歳になりました。今年の年賀状には、「1月2日に70歳!!なんだか嬉しい気分です」と書き添えました。

 昨年満69歳の誕生日を迎えたときに、妻から「和夫さんも数えで70歳。古希だわね」と言われましたが、数え年ではピンときませんでした。でも今年の誕生日には「70歳になった。いよいよ古希か!」と思いました。しかし、古希は「人生七十古来稀なり」即ち、70年生きる人は古くから稀であるという唐の杜甫の詩に由来しているので、2015年の日本人男性の平均寿命が80.79歳ですから、古来稀な長生きをしたという気持ちで「嬉しい気分」になったのではもちろんありません。

 ではなぜ「嬉しい気分」を感じたのかと自問しました。それは、70歳から新しいことが始まる予感がして、わくわくしているからだろうと思い至りました。

還暦は、60年で干支が一回りして生まれ年の干支に戻ることから、赤ちゃんに還るという意味で赤いちゃんちゃんこや赤い頭巾を贈ると聞きましたが、私は70歳にして赤ちゃんに還り、またこれから新たな人生を歩み始めるという気持ちがするのです。

 これは、私が「新老人の会」やロータリークラブの活動の中で、80歳代、90歳代、そして「新老人の会」会長の日野原重明先生のように105歳でもかくしゃくとされている高齢者の方々と日常的に交わっていて、その方々のように健康で長生きしたいという気持ちが70歳の節目の年を迎えたことで強くなったということは多少あるでしょう。しかし、より大きな理由は、当社が昨年2016年にスタートさせた3年間の中期経営計画VISION1.2.3.(営業利益1億円、売上高20億円を平成30年度に達成する)にあると気づきました。3年間ごとの中期経営計画を8回繰り返すと、8回目は2037年度~2039年度となり、翌年2040年は当社の創業100周年の年になります。

 今年は、米国で1月20日にトランプ氏が大統領に就任し、英国ではEUとの離脱交渉が本格化するなど世界情勢が大きく変わりますが、日本においてはますます少子高齢化が進み、産業間の人材確保競争が激しくなって、外国人労働者を積極的に受け入れなければ経営が成り立たなくなるでしょう。こんな状況下で、経営者である私には、創業100周年に向かっての中期経営計画をシッカリ立て、それを確実に達成していくことが求められると思います。そこにこそ経営者の仕事があると考えます。そう考えると力がわき、「嬉しい気分」になるのです。

 もうひとつ、理由がありました。70歳になった今月、初孫が誕生します。「なんだか嬉しい気分」のおおもとは、これかもしれません。

VISION1.2.3(3カ年中期経営計画)のイメージ図